クレジットカードの審査は厳しいのか | その基準と落ちる理由・通過のコツも解説

クレジットカードがあると、買い物やサービスで便利なだけでなく、お得であることも非常に魅力的です。

様々な場面で大活躍するクレジットカード、それを作る際には審査があり、審査を通過しないとクレジットカードは手に入れられません。

ここでは、クレジットカードの審査基準や落ちる理由、審査を通過するためのコツをご紹介します。

この記事を読んでわかること

  • クレジットカードの主な審査基準は返済能力や信用情報
  • 審査にかかる期間は一般的に2週間程度
  • クレジットカードは一度審査に落ちても再度申し込みができる
  • 審査なしのクレジットカードは存在しない

クレジットカードの主な審査基準は返済能力や信用情報

クレジットカードの主な審査基準は、返済能力信用情報です。

では具体的にどういった点がチェックされるのか見ていきましょう。

返済能力では職業や収入などがチェックされる

返済能力とは、クレジットカードの利用料金を継続して支払えるかどうかを指す能力です。

返済能力では、主に以下の項目がチェックされます。

  • 職業・勤務している会社
  • 雇用形態
  • 年収
  • 勤続年数
  • 役職
  • 家族構成
  • 住居

会社員であれば勤務している企業の情報や年収、役職などが審査の対象になります。

独身か既婚か、家族と同居しているかといった住居に関する情報も審査対象になる場合がほとんどです。

上記の項目で返済能力が低いと見なされると評価が下がり、審査に通りづらくなってしまいます。

信用情報ではクレジットカードやローンの利用履歴を確認される

信用情報とは、各種ローンやクレジットカードの利用履歴、契約内容や支払い状況を含めた個人情報のことです。

利用者ごとのカードやローンの利用履歴は、信用情報機関に記録されています。

記録された情報は信用情報機関に加盟しているカード会社に共有され、それぞれの会社で利用者のカード履歴や契約状況などのチェックが可能です。

履歴は直近のものだけでなく、過去数年間にさかのぼって確認されることが多い点は留意しましょう。

カード会社にとっては、申請者が信頼できる人物かどうかを判断する材料となるため、重要なポイントといえます。

クレジットカード審査の流れ

クレジットカード審査の流れ

クレジットカード審査は、以下の流れで行われます。

  1. 申請に必要な情報をクレジットカード会社に提出
  2. スコアリングによる点数づけ
  3. 信用情報のチェック
  4. 審査を通過すればクレジットカードが発行される

スコアリングとは、申請書をもとに申請者の情報を機械で点数化するシステムのことです。

審査の大部分はスコアリングが占めており、残りの細かい部分を人的に審査しています。

スコアリングの詳細は企業秘密であり、申請者がスコアリングの結果や中身は通知されません。

なお、申請に必要な書類は各カード会社や銀行の窓口に置かれているほか、カード会社に直接連絡して取り寄せ可能となっています。

スマホやパソコンから申し込みたい場合は、インターネット申請ができるクレジットカードを選ぶと良いでしょう。

1つのカード会社が複数のクレジットカードを用意していることもあります。

そのため、申し込むカードが自分の希望に合っているか、間違ったカードを申請していないかを確認しておくのも大切なポイントです。

クレジットカード審査にかかる期間は2週間程度が一般的

クレジットカードを申し込んでから審査が終わるまでの期間は、一般的に2週間程度です。

ただし、クレジットカードの種類やカード会社によって審査期間には差があり、必ずしも2週間で終わるとは限りません。

当日に審査が終わることもあれば、審査に1ヶ月近くかかることもあります。

書類に不備があれば、情報の再確認などに時間を要して審査期間も長くなるため、書類には記入漏れや不備がないよう、正確な情報を記入しましょう。

クレジットカードの審査に落ちる6つの理由

クレジットカードの審査に落ちる6つの理由

ここからは、どのような原因でクレジットカードの審査に落ちてしまうのか、考えられる6つの理由を解説します。

返済能力が低いと判断される

クレジットカードの審査で、申し込み者本人の支払い能力が低いと判断されると審査に通るのは難しくなります。

その理由は、クレジットカードの料金は後払いであり、利用者が期日に送れずに料金を支払えるのかはカード会社にとっても重要だからです。

たとえば申請者が会社員の場合、安定した収入が見込める正社員よりも、収入が不安定になりがちなアルバイトや派遣社員のほうが審査に通りづらい傾向にあります。

同じ理由で、個人事業主やフリーランスなど月によって収入が変わる職業に就いている人も、評価が下がる可能性が高いです。

雇用形態や職業だけでなく、年収の高さも審査の対象になります。

カード会社によって金額の基準は異なりますが、あまりにも年収が低いと審査に通らない可能性があることも覚えておくべき点です。

すでに多額の借金をしている

すでに多額の借金をしていると、審査に落ちる可能性があります。

ほかのクレジットカードでリボ払いやキャッシングなどをしており、収入に対して支払額が大きすぎると判断されると、審査には通りづらくなるでしょう。

消費者金融から借金をしている場合も、評価が低くなる要因となります。

借金の額が大きいとネガティブなイメージを持たれやすいため、自分がいくらの借金を抱えているのかも事前に計算しておくといいでしょう。

信用情報に傷がついている

信用情報に傷がついている場合も、審査には通りづらくなります。

たとえば過去にクレジットカードの支払いに遅延や未払いがあると、信用情報に傷があると見なされ、なかなか審査には通りません。

カードの返済ができないことが原因で、過去に債務整理や自己破産をしている場合は、金融事故として信用情報機関に情報が登録されます。

信用情報の傷や金融事故は、いずれもマイナスイメージとなってしまうことは覚えておきましょう。

多重申し込みをしている

クレジットカードの多重申し込みをしている場合も、審査に通るのは難しくなります。

多重申し込みとは、短期間で複数のクレジットカードに申し込むことです。

多重申し込みをすると、入会キャンペーンのポイントや自己アフェリエイトのキャッシュバックが目当てではないかと不信感を持たれてしまいます。

カードを1枚発行するのにも経費がかかるため、クレジットカード発行後にあまり利用されなければ、カード会社にとっては損失になってしまうのです。

また、多重申し込みをする人は他社で作ったカードの返済でも苦労しているのでは、と疑われてしまうことも。

どんな理由があるにせよ、多重申し込みはカード会社からするとネガティブなイメージの要因となります。

クレジットカードを作るのが初めて

クレジットカードを作るのが初めての人も、審査に通らないことがあります。

カードを作るのが初めての場合、過去の履歴に傷もないため、審査に通りやすいのではと考える人もいますが、実はその逆です。

クレジットカードの利用履歴がない人は料金を問題なく返済してきた実績もないため、カード会社から「本当に料金を返済してくれるのか」と疑問を持たれます。

とくに社会人であるにも関わらずクレジットカードの利用履歴がまったくない人は、支払い能力や収入に問題があるのでは、とマイナスな印象を抱かれる原因になりえます。

申請書類に不備や虚偽申告がある

申請書類に不備や虚偽申告があると、審査には通りません。

クレジットカードの審査では多くの場合、個人情報をチェックするために運転免許証などを提出します。

提出した運転免許証の情報と、申込書に記入した情報に相違点があると、不備があると見なされて審査に通るのは難しくなるでしょう。

同じく、収入や職業欄に嘘の情報がある場合も、虚偽申告と判断されてしまいます。

審査に通りたいがために、実際よりも多い年収を記入する人もいますが、カード会社は申請者の勤務している会社の規模や勤続年数からおおよその年収を予測しています。

そのため、嘘の年収で申請するとバレてしまう可能性が高いです。

なかには、収入を証明できる書類の提出が必要なケースもあります。

額面と手取りを考慮し、切りのいい年収を記入している場合など多少の誤差であれば、それほど問題視はされません。

ただ、年収200万円の人が300万円と記入するなど、実際とはあまりにもかけ離れた収入で申請すると明らかな虚偽と判断されてしまいます。

クレジットカード審査を通過するための4つのコツ

審査を通過するための4つのコツ

クレジットカードは、必要な項目や基準を満たしていないと審査の通過は難しくなります。

では審査に通るためにはどのようにしたら良いのか、ここからはクレジットカードの審査を通過するための4つのコツを見ていきましょう。

カードを申し込むのは1ヶ月に1~2枚を限度にする

クレジットカードを申し込むのは、1ヶ月に1~2枚を限度にするといいでしょう。

「多重申し込み」の項目でも解説したように、短い期間で何枚ものカードを申し込むと、審査に通りづらくなる可能性があります。

そのため、複数のカードをつくりたい場合でも、できるだけ1度に申し込む枚数は減らすのが無難です。

どうしても複数のカードを作りたい人は、申し込む時期をずらすなどの対応をしてみてください。

ほかのカードで実績を作ってから申し込む

ほかのカードで実績を作ってから申し込むのも、審査を通過するためのコツです。

とくにクレジットカードに初めて申し込んで審査に落ちてしまった場合は、実績が足りないことが審査落ちの大きな原因と考えられます。

このようなケースでは、まずは審査に通りやすいクレジットカードを作り、そのあとで希望するカードの審査を受けるのが有効です。

ほかのカードで返済履歴や利用履歴などの実績ができれば、カード会社からも「問題なく支払いができる人」と認識され、審査に通りやすくなることがあります。

ただし、審査に落ちた理由がほかにある可能性も考えられるので、あくまでも審査に通りやすくするための有効な手段の1つとして覚えておくといいでしょう。

嘘のない正確な情報を提出する

嘘のない正確な情報を提出するのも、審査に通るためのコツです。

たとえ支払い能力に問題のない人でも、申請書類に嘘があると信用できない人と判断され、カード会社からの印象は悪くなります。

本人確認ができないだけで審査に通らないこともあるので、情報の正確さや記入漏れには細心の注意を払いましょう。

たとえ年収が低くても、支払い能力に問題がなければ審査に通ることも多いため、嘘偽りのない情報を書いて提出してください。

キャッシング利用枠をゼロに設定しておく

審査を通過するもう1つのコツは、キャッシング利用枠をゼロに設定しておくこと。

キャッシング利用枠とは、カードに付帯しているキャッシング機能を使って、現金を借りられる限度額のことです。

キャッシング枠の額が大きいと借金できる額も大きくなるため、その分高い支払い能力が求められます。

いきなり高額なキャッシングに設定していると「普段から支払いに困っているのでは」と思われることもあり、審査ではあまりいい印象を持たれません。

そのため、後々キャッシングを利用する予定がある人も、初回のキャッシング利用枠はゼロにしておくといいでしょう。

クレジットカードを継続して使っていると、カード会社のほうからキャッシング枠の利用や増額を勧められることもあります。

審査に通ったあとでキャッシング利用枠の変更も可能なため、まずはキャッシング枠をゼロにして申し込むことを検討してみてください。

比較的審査に通りやすいクレジットカードの特徴

比較的審査に通りやすいカード

ここからは「なるべく審査に通りやすいクレジットカードに入会したい」と考えている人のために、比較的審査に通りやすいクレジットカードの特徴を3つご紹介します。

年会費が無料

年会費が無料のクレジットカードは、審査に通りやすい傾向があります。

年会費が無料であればカードを利用する費用が抑えられるため、利用者にとっては経済的な負担も軽めです。

このような年会費無料のカードはターゲットを富裕層だけに絞らず、経済的にそれほど余裕のない利用者も含めた、集客を目的にしている場合が多いです。

年会費を無料にすることで入会の敷居を下げ、あわせて審査の難易度も低くすることで、多くの集客を狙っているのでしょう。

逆に年会費の高いクレジットカードは、その分審査の基準も厳しいケースが多いので、注意しておく必要があります。

学生や主婦も対象となっている

学生や主婦も対象になっているクレジットカードも、審査に通りやすい可能性が高めです。

学生や主婦は無職、もしくは扶養内でのアルバイト・パートとして働いている場合が多いため、一般的な会社員などに比べると大きな収入は期待できません。

それにも関わらず主婦や学生も対象となっている場合は、審査の難易度も低めに設定していると予測できます。

ただし、カード会社によっては会社員でなければ申し込めない場合もあるので、審査対象となる職業や雇用形態は事前にチェックしておきましょう。

流通系・消費者金融系のクレジットカード

流通系・消費者金融系のクレジットカードも、審査に通りやすいもの多いです。

クレジットカードの発行元は大きく分けると、以下の5つに分類されます。

  • 銀行系
  • 交通系
  • 信販系
  • 流通系
  • 消費者金融系

上記のなかでも銀行系や交通系は審査の難易度が高く、支払い能力や信用が低い人は審査に通りづらくなります。

一方、流通系のクレジットカードは顧客を増やすことを最大の目的としているため、審査のハードルが低いことがほとんど。

消費者金融系のクレジットカードはキャッシングをメイン事業にしており、独自の審査基準を設定しているため、こちらも審査の難易度は低めです。

また、クレジットカードはグレードによっても審査の難易度に差があります。

たとえばブラックカード・プラチナカードは審査基準が厳しいですが、グレードの1番低い一般カードなら、比較的簡単に審査を通過できます。

審査に通りやすいクレジットカードに申し込むのであれば、発行元が流通系・もしくは消費者金融系で、なおかつグレードの低い一般カードを狙うといいでしょう。

クレジットカードは審査に落ちても、もう一度申請可能

クレジットカードは一度審査に落ちても、もう一度申請できます。

しかし、審査に落ちたあとすぐに再申し込みをしても、審査に通る可能性は低いでしょう。

なぜなら、審査に落ちると信用情報会社に申し込み履歴が残り、その履歴が消えない限りは同じ会社からカードは発行されないからです。

同じクレジットカードに再度申し込みたい場合は、信用情報会社から申し込み履歴が消える、半年~1年後を目安にするといいでしょう。

審査に落ちた理由については、カード会社は教えてくれません

何度も審査に落ちてしまわないよう、審査に落ちた理由となり得る項目を自分で分析し、再申請する前にそれらの項目を改善しておくことも大切なポイントです。

なお、一度審査に落ちた状態でも他社のクレジットカードは申し込めます。

審査に落ちた理由が分からない場合や、再申請をしても審査に通る見込みがなさそうな場合は、他社のクレジットカードを作るのもひとつの方法です。

審査なしのクレジットカードはない

審査なしのクレジットカードは無い!!

クレジットカードを確実に発行できるよう、審査のないカードを作りたいと考えている人もなかにはいるでしょう。

結論からいうと、審査のないクレジットカードは存在しません。

クレジットカードは、利用者の料金を一度建て替え、その料金を利用者があとから返済する仕組みで成り立っています。

審査をせずにクレジットカードを発行すると、カード会社はお金が返ってこないリスクを抱えることになるので、どんなクレジットカードでも必ず審査は必要です。

例外として、家族カードなら審査なしでも発行できます。

家族カードとは、本会員と生計をひとつにしている親・配偶者・子どもなどの家族だけに発行されるクレジットカードのことです。

家族カードが発行できれば、審査なしで本会員と同様の付帯サービスを利用できます。

ひとまず審査の必要ないクレジットカードを作りたいのであれば、家族カードの発行を検討してみるといいでしょう。

ただし、家族カードを使うときは

  • 家族会員となっている人のカード利用実績にはならない
  • 利用限度額が共有されているため、利用枠が不足する可能性がある
  • カードを利用したときのプライバシーが守られない
  • 本会員の利用状況や契約内容によっては、カードが使えなくなることがある

といったデメリットがあることも覚えておく必要があります。

クレジットカードは審査基準を知ったうえで申し込もう

審査基準を知った上で申込もう

クレジットカードの主な審査基準は、返済能力や信用情報です。

返済能力の低さや信用情報の傷、多重申し込みなどがあると審査に通りづらくなります。

申し込むカードの枚数を減らす、キャッシング利用枠をゼロにするなどのポイントを押さえることが、審査を通過するためのコツです。

審査なしのクレジットカードは存在しないため、事前に審査基準を把握しておき、万全の体制で申し込みましょう。

なるべく一度目の審査でカードを発行できるよう、ここで紹介した審査基準や審査を通過するためのコツをぜひ参考にしてみてください。